高齢者の病気について気になる症状を把握しておく

高齢者に起こりやすい身体の不調

◆眠れない

高齢になると、夜間の睡眠時間が短くなり、眠りが浅いことから、何度も目が覚めることがあります。
これは、老化現象の一つで、大きな問題ではありません。生活パターンを改善することで、不眠の対策をしましょう。
「夜眠れない」と訴える人にも、昼間は椅子に座りながら寝ている方や、午睡時間でも熟睡されている方もいます。
昼間は、活動的になることで、夜間の睡眠に備えましょう。
不眠を引き起こす病気もさまざまです。

◆だるい

高齢になると、だるさ(倦怠感)を訴えることが多くあります。日常的な倦怠感ならば、休息を十分にとることで、解消できます。
起きていてもつらい、長いこと倦怠感が続くという場合は、重要な病気の可能性も否定できません。
高齢者になると免疫機能が低下しているので、軽い風邪でも呼吸器への合併症となります。早めの病院へ受診をおすすめします。
食欲低下や吐き気を伴う場合には、消火器系の疾患を疑います。
その他にも、「食欲はあるのに痩せてきた」「喉の渇きがある」「むくみやすい」などからも、病気を疑う原因となります。
また、高血圧の薬や睡眠導入剤からも、副作用で倦怠感を感じることがあります。

◆頭痛

高齢者が頭痛の訴えがある場合は、何か病気の原因となっていることが考えられます。
脳卒中は、「脳梗塞」「脳内出血」「くも膜下出血」に分かれます。
脳梗塞の場合は、頭痛を伴うことはまれですが「脳内出血」と「くも膜下出血」は突然、殴られたような衝撃から
頭痛が起こり、吐き気や意識障害を伴います。一刻も早く治療が必要です。むやみに動かすことはなく、安静に寝かせて
救急車を呼んでください。
転んだり、頭を強くぶつけたりすることで、くも膜と硬膜の間に出血が起こり血液が溜まった状態が硬膜下出血です。
慢性硬膜下出血は、衝撃をうけたときから、数日や数週間経過してから症状が表れることもあり、少しずつ出血が
しているので、注意して観察していくことが大事です。
血圧と頭痛の関係は、高血圧になると頭痛の訴えがよくありますが、直接的な関係はないことが多いようです。
急激な血圧の上昇があると、高血圧性脳症を起こし、頭痛や吐き気意識障害がみられることがあります。

◆めまい

高齢者のめまいは、何度も繰り返す慢性のめまいが多いとされています。
重大なめまいは、全体の5%程度ですが、めまいから「転倒」「骨折」の危険が増大されます。
日常生活にも注意が必要となります。
「内耳の異常によるめまい」大半が自分や周囲が回転するように感じる「回転性めまい」で、吐き気や嘔吐をともない数日以内におさまります。
「脳の疾患によるめまい」多くは身体がふらつくように感じる「浮動性めまい」ですが、回転性めまいのこともあります。頭痛を伴うことが特徴です。数日以上めまいが続くことがあり、椎骨脳底動脈などの動脈硬化でもめまいがあります。
「貧血によるめまい」貧血が進行した場合も、めまいを訴えるようになります。胃・十二指腸潰瘍などの出血でもめまいを起こすことがあります。
「その他のめまい」高血圧でもめまいが起こります。肩こりや頭重感を訴えることが多く、ふらつくこともあるようです。その他にも自律神経の異常でも起こります。血管運動神経に異常があると、起立性低血圧となります。
高血圧の方の立ち上がり動作には、注意しなければいけません。

◆しびれ

片側だけのしびれは、脳の病気。左右対称なら、脊髄疾患の疑い。
「片側のしびれ」脳卒中や脳腫瘍などの疾患が疑われます。脳出血の場合は突然の麻痺から意識消失があります。脳梗塞の場合は数分から1日以上かけて症状が進行することが特徴です。
「左右対称のしびれ」変形性脊椎症や多発性硬化症、多発性神経炎などがあります。変形性脊椎炎では尿失禁がみられることがあり、多発性神経炎では、末端の左右同じ位置にしびれや麻痺が生じます。
「からだの一部のしびれ」手指にしびれを感じたら、手根管症候群。腕から肩にかけては頚肩腕症候群、変形性頚椎症が考えられます。このほか、糖尿病神経障害やレイノー病などがあります。

◆ふるえ(振戦)

安静時のゆっくりとしたふるえは、パーキンソン病を疑います。
筋肉が休まれているときに、ゆっくりとした動きの粗いふるえは、安静時振戦と呼ばれます。
大脳の底部にある神経細胞に障害が起こることが原因で、パーキンソン病などが有名です。
何かの動作をしようとするときや、一定の姿勢を保とうとしたときの、細かく早いふるえは、本態性振戦と呼ばれ、どの年齢でもおこりますが、とくに高齢者に多くみられます。

◆咳・痰

「咳が出る」咳が出て、痰を伴わない場合は、喉の病気を疑います。喉の痛み・鼻づまり・発熱などを確認した時には風邪と考えます。熱が高く38度以上続くのであればインフルエンザの可能性があります。
「痰を伴う咳が出る」最初は咳が続き、その後に粘り気のある痰が出るようになったら、急性気管支炎が考えられます。高齢になると風邪から気管支炎になることがあるので注意しましょう。
「血痰が出る」肺がんや、気管支拡張症などの重い病気では、しばしば血痰がみられます。咳により、のどの粘膜に傷がつき血が混じることがあります。うっ血性心不全では、喘息のような咳が起こり、ピンク色の泡状の痰が出ることがあります。

◆胸痛・胸が苦しい

胸の痛みは命にかかわるような危険性が高いものもあり、循環器系や呼吸器系と分けて考えられます。その他にも、胃潰瘍や帯状疱疹、筋肉痛などあります。
高齢者の胸痛、胸の息苦しさで急を要するのは「狭心症」「心筋梗塞」です。
強烈な胸の痛みが典型的の症状ですが、胸が締め付けられているような不快感として感じられることもあり、肩や下腹部周辺に圧迫感を感じることもあります。
「不整脈」でも胸の痛みを感じることもあり、不整脈は「心筋梗塞」を合併していることも少なくないので、受診をおすすめします。
その他、背中から腹部にかけて激しい痛みが移る場合には、解離性動脈瘤の可能性があります。
肺炎で強い咳が続くと、胸に痛みを感じることがあります。炎症が胸膜に及ぶと胸膜炎となり、発熱を起こします。深呼吸に合わせて痛みの強弱があると、胸膜炎を疑います。

◆動悸・息切れ

高齢になると、肺活量や心臓から送り出される量が減少するので、動悸や息切れが起こりやすくなります。症状が強い時や、頻繁に起こるときには、早めの病院への受診をおすすめします。
動悸や息切れでは、心臓病や呼吸器の疾患を疑います。大きく分けると、むくみや尿量の増加がみえたときには、心臓病。それがなければ、呼吸器の疾患で切り分けます。
「うっ血性心不全」では、夜間頻尿と呼吸困難がみられ、起き上がって前屈みになる「起座呼吸」で症状が軽くなるのが特徴です。
「慢性閉塞性肺疾患」「肺線維症」などは、息切れに動悸を伴います。肺炎も高齢者に多い病気の一つです。

◆食欲不振

食欲不振の原因はどこにあるのか?大きな病気が隠れていないか?それを見極めることが重要です。
食事量が減ると、体力の低下や脱水症状を引き起こします。
月に1か月以上体重が減少することが、数か月続く場合は病気の可能性が高くなります。
病気でもないのに、食欲不振になることがあります。定期的な食事時間以外に完食をしていたり、
夏バテなどでも食欲がなくなります。入れ歯にしてから食欲が低下した方は、食べやすい大きさや硬さに工夫が必要かもしれません。
また、便秘を伴い、食欲が低下するときは、排便があると改善する傾向にあります。でも便秘が続くような方は便秘の原因を確かめたほうがよさそうです。
食欲不振で考えられるのは、消化器系の病気です。高齢になると薬剤による胃炎や胃潰瘍も考えます。うつ病やパーキンソン病も食欲不振になることがあります。

◆吐き気・嘔吐

吐き気や嘔吐は、消化器系疾患、中枢神経疾患、中毒性疾患、代謝性疾患のときによくみられます。
胃に原因があるときには、食欲不振や胃痛を伴い、吐物に血が混じることがあります。
胆嚢、すい臓、腎臓の病気でも吐き気や嘔吐が多く、痛みによって反射的に嘔吐が起こることもあります。
急性肝炎の初期には、肝機能の急激な低下によって、体内の代謝機能が損なわれ、吐き気・嘔吐が起こります。
急激な血圧上昇が原因で、脳に浮腫が起こる高血圧性脳症は、吐き気嘔吐が主症状です。うっ血性心不全や、心筋梗塞でも吐き気・嘔吐が起こります。
その他、くも膜下出血、脳出血、頭蓋内血腫、脳梗塞、脳炎、髄膜炎、脳震盪などがあります。小脳出血の場合には、激しい嘔吐が起こります。

◆飲み込みにくい

食べ物が飲み込みにくくなることの原因はどこにあるのか?
口や喉に原因がある場合は、炎症や腫瘍など異物感の原因になる局所病変がないか確かめる必要があります。
薬を飲む際にも抗生物質の一部には、十分な水で飲まないと、食道内で停滞し、食道潰瘍を起こすものもあります。
頚から胸の後ろ、背中に違和感や痛みを伴うときは、食道の異常を疑います。三叉神経や舌咽神経に異常がある場合は、しゃがれ声や鼻声の言語障害、下顎や舌の運動異常がみられます。
神経や筋肉による嚥下障害は、鼻に逆流したり、むせたりしやすく、固形物のほうが飲み込みやすいことが特徴です。普段自覚症状がなくても、食事中のつまり、窒息することもあるので、注意が必要です。

◆腹痛

腹痛は主に消化器系の病気です。痛みの種類と場所によって、ある程度原因を推測することができます。
「疝痛」とよばれる痛みは、差し込むような痛みです。周期的に痛みの強さが変わります。胆石や尿管結石によって生じます。
「持続性の強い痛み」臓器の穿孔・破裂・強い炎症で起こることが多く、すぐ受診が必要です。「鈍痛」だと、胃炎や胃潰瘍でみられます。
強い痛みが続く場合は、臓器に重大な障害がある可能性が高い。痛みがしだいに強くなる場合も、病気が悪化しているサインなので要注意です。

◆下痢

脱水症をおこしやすいので、水分補給には十分注意しなければなりません。
下痢になった場合は「急性」「慢性」で考えます。また便の色も異常がないか確認します。
「急性」の食あたりや食べ過ぎは、安静にして体力の消耗を防ぎ、消化の良いものにすれば、治まります。
発熱・腹痛・吐き気・嘔吐などを伴うときには、感染症や食中毒も疑われます。受診をおすすめします。
「慢性」の70%以上は、過敏性腸症候群だといわれ、食後数分で痛みを伴う下痢が起こります。
そのほか、潰瘍性大腸炎や大腸がんでも、慢性の下痢がみられます。下痢が何日も続き、体力の消耗がみられたら病院受診をおすすめします。

◆便秘

毎日便通があった方が、3日間出ないことがあると、便秘と考えてよいでしょう。ただ、人によっては、3〜4日に一度しか便が出ないこともあります。
腹筋の衰えや、排便の神経反射が鈍くなった高齢者は、弛緩性の便秘といいます。日常生活の改善で治ることもあるので、生活習慣を見直してみましょう。
消化器に原因かあることでは、腸閉塞がよく知られています。腸内の食べ物や消化液、血流が妨げられたときに起こります。がんやポリープなどでも、内腔が狭くなり便秘となります。
このような便秘では、痛みを伴うので、弛緩性の便秘と区別することができます。
過去に開腹手術をした経験がある場合は、腸管の癒着によって狭窄が生じ、便の通貨障害で便秘となります。多くの薬を服用していると、腸の運動が抑えられ、便秘となります。

◆血便・黒色便

腸や肛門からの出血では、鮮やかな赤い色ですが、胃からの出血では胃液のヘモグロビンが変化して、黒色便となります。明らかな痔による出血を除けは、早めに医療機関をおすすめします。
赤い色を生じる病気として、一般的には痔です。それ以外として大腸がんや大腸ポリープ、潰瘍性大腸炎があります。
黒色便を生じる病気として、胃・十二指腸潰瘍や胃がん、出血性胃炎があります。高齢者では、痛みなどの自覚症状がないまま、出血を起こして黒色便が出ることもあります。
大量に出血すると、ショック状態に陥ります。冷や汗や血圧低下がみられた時には、大量出血の可能性が高いので、すぐに救急搬送を考えます。

◆むくみ

長時間横になっていると、背中や足にむくみが生じます。脳卒中による麻痺がある場合には、麻痺した側にむくみが出やすくなります。このようなむくみは、身体を動かすことで治ります。
腎臓、肝臓、心臓に病気がみられるときにもむくみが起こります。腎臓の場合は、顔やまぶたがむくみ、その後に足がむくみます。高齢者では、しばしば吐き気や全身の倦怠感を伴います。
肝臓病では、腹水の貯留など、全身のむくみが特徴です。心不全では、立っているときには足、仰向けに寝ているときは背中と、重力のかかる方向にむくみがでます。

◆頻尿

普通1排尿回数は、4〜5回ですが、高齢者になるとこれより少し多いくらいでも心配ありません。でも夜間に何度も尿意があるときは、病気が隠れているかもしれません。
1回の尿量が少ない方は、膀胱炎や前立腺肥大症、神経因性膀胱などがあり、高齢者によくみられるものです。頻尿が昼間にあり、夜間にない場合は、神経性頻尿といって、病気ではありません。
尿量が多くなる病気として、尿崩症があります。また、心臓やジン層に持病をもっている方は、夜間の排尿量が増えて、夜間頻尿になることがあります。
高齢者の対策として「衣服は素早く下せるものにする」「寝室にポータブルトイレを置く」「夕食後の水分摂取を控える」

◆排尿困難

高齢者の排尿困難は、前立腺肥大症や膀胱炎が多くありますが、心臓病などの重大な病気が原因となっていることもあるので、詳しく検査が必要です。
男性の排尿困難で最も多いのが、前立腺肥大症によるものです。前立腺が肥大すると、尿道が狭くなることでおこります。膀胱に尿が溜まっているが尿道がせまくなっているので、
尿が出にくくなり頻尿や尿の切れが悪くなってしまいます。尿をしている際にいきまないと尿がでにくいようになります。初期症状の場合は、薬で治療できますが、最近は安全に手術が
行えることから、高齢者でも手術が多くなっています。
排尿時の残尿感がある場合には、膀胱炎を疑います。男性よりも女性が多いのが特徴です。高齢者は膀胱炎になると、敗血症をおこすこともあるので、肺炎とともに注意する病気です。
このほかにも、尿路閉塞の病気としては、尿管・尿道の結石、腎臓や膀胱のがんなどがあります。
神経による障害で起こる排尿困難を神経因性膀胱といいます。外相や骨盤内臓器の術後の後遺症、脊髄損傷、脳血管障害、神経疾患などが原因で排尿中枢がうまくコントロールできなくなります。
老化伴い、神経や筋肉の力が弱まり、神経因性膀胱になることもあります。糖尿病による神経機能異常でもみられます。

◆血尿

血尿とは、尿に血液が混ざった状態の事ですが、顕微鏡で見てはじめて確認されることもあります。
高齢者で血尿を確認した時には、最も注意しなければいけない病気は「がん」です。
血尿がみられる「がん」としてあげられるのは、腎臓がん、腎盂がん、尿管がん、膀胱がん、前立腺がんなどがあります。
その他、大腸がんなどが、尿路系の臓器に浸潤して、血尿をおこすこともあります。腎臓がんでは、背部痛を訴えることもありますが、症状がなくても血尿がみられたら受診をおすすめします。
がん以外での血尿としては、膀胱炎です。多くの場合には、排尿痛や頻尿、膿尿がみられます。排尿痛や頻尿は急性期で、慢性膀胱炎になると、血尿や膿尿だけのこともあります。
尿路系の炎症では、細菌感染による前立腺炎や腎盂腎炎、尿道炎の可能性もあります。感染症以外では、腎盂や尿管などの結石で血尿がおこります。その場合には激しい痛みが間欠的にわき腹や腰、下腹部にかけて生じ
腹部から陰部や太ももの内側に広がることがあります。

◆貧血

貧血の原因となる病気には、重大な病気が多いので、できるだけはやく専門医を受診することが大切です。
高齢者で最も多いのは、鉄欠乏性貧血です。高齢者の過半数は消化器官の出血によるものが多くなります。
とくに、胃がんや大腸がんを念頭においておく必要があります。
一般に貧血は「めまい」「動悸」が伴いますが、高齢者は必ずその症状がみられるとは限りません。
さまざまな臓器の動脈硬化が原因となり、意識障害や認知症状などの精神神経症状、呼吸困難やむくみ、狭心痛、食欲不振、口内炎などがでることもあるので。注意が必要です。

◆黄疸

黄疸では、白目や皮膚の色が黄色になります。過剰なビリルビンが腎臓を通して、排泄されるため尿の色はしばしば濃くなります。
黄疸の原因によっては、かゆみや便の色が薄くなることがあります。
急性肝炎では、黄疸とともに食欲不振、吐き気、嘔吐、発熱がみれるることがあり、胆石で短銃の流れが阻害されて黄疸がおきた場合には、吐き気や嘔吐とともに、激しい痛みが生じます。
薬の影響で肝機能が低下するために黄疸が生じる場合があります。多くはアレルギー性ですが、中毒性になることもあります。薬を服用しはじめてから倦怠感、食欲不振、吐き気、発熱、下痢、
発疹、かゆみなどの症状がみられたら、すぐに医師へ連絡しましょう。

◆かゆみ

高齢者では、皮膚のかゆみを訴えることが多いものですが、原因は複雑です。皮膚に変化が表れないものから、皮膚病、内科的疾患まで多種多様です。
老人性掻痒が最も多く、老化によって皮膚が「かゆみ」を感じることで、病気ではありません。冬場にみられることが多く、足の外側や腹部やわきの皮膚に魚の鱗のようなひび割れを起こしていることがあります。
内因性が関係する病気として、糖尿病や甲状腺機能亢進症といった代謝異常でも、しばしば「かゆみ」が表れます。また、肝臓や胆嚢の病気で、黄疸が出たときにも「かゆみ」を感じたりします。
こららの病気は、かゆみと結びつきにくいことだけに、注意が必要です。がんでも「かゆみ」を感じることがあります。
薬による副作用で「かゆみ」がでることもあります。高齢者の場合は、副作用が起こりやすいので、それだけ生じやすいといえます。降圧薬や利尿薬を服用して「かゆみ」を感じたら医師に相談して薬を変えてもらいましょう。
かゆい時の対処法として、石鹸の使い過ぎに注意する。ひっかき傷をつくらないように爪を切っておく。下着は刺激の少ない素材(コットンなど)
保湿クリームなどで、皮膚の潤いを保つ。室内の適度な湿度を維持することで、乾燥を防ぐ。

◆肩こり

肩こりや、肩の痛みの原因は、多岐にわたっており、肩関節、頚椎、筋肉、内臓などの異常のほかに、心因性のものもあります。
肩関節の部位が痛みが強い場合は、関節の病気が考えられます。痛みが腕や手足に響く場合は、頚椎の病気が考えられます。
手首の脈が弱い場合には、胸郭出口症候群や肺がんなど、頚部の血管や神経が圧迫されている可能性もあります。
肩こりには、内臓疾患で起こることもあるので、内臓チェックも必要です。高齢者だと、この場合にはがんの可能性があるので、
検査をきちんとすることが大事です。
肩こりは、消炎鎮痛剤などが有効的ですが、まず原因をしっかり調べて原因に適した治療を行いましょう。
内臓に疾患がある場合には、その治療が最優先です。
五十肩では、五十肩の体操など運動療法も効果的です。

◆関節痛

高齢者が痛みを訴えるのが多い場所は、膝関節の痛みです。変形性関節症がほとんどを占めます。
その他、関節リウマチも関節痛が起こる病気として知られています。
関節内に変形と炎症がおこり、膝の曲げ伸ばし運動ができにくくなります。
さらに進行すると、関節内に水が溜まり、膝が腫れてくることがあります。
複数の関節に痛みが生じたら、関節リウマチを疑います。起床の際に関節をほぐしてから起き上がることができないなら
関節リウマチが考えられます。炎症性の病気としては、化膿性膝関節炎があり、膝関節に海が混ざっています。
関節内に水が溜まっていると、関節の変形が促進されます。膝の負担にならないように、肥満の解消に努めましょう。
膝に負担の少ない運動を心がけましょう。日常生活では、正座をしなように、重いものを持ち上げることを避けるなど注意しましょう。

◆腰・背部痛

腰痛の原因となるのは、骨の老化からくる変形性脊椎症、椎間板ヘルニア、骨粗鬆症など脊椎の骨の異常があげられます。
骨粗鬆症は、骨がもろくなったために体重を支えられず、圧迫骨折を起こす場合があります。その他、内臓からの骨転移でも痛みを感じます。
また、急性腎盂腎炎が起こると、発熱、濁った膿尿とともに、腰痛が生じます。腎盂腎炎の腰痛は腰の部分をたたくと、響くような痛みをともなうのが特徴です。
背部の痛みの原因はいろいろあります。ぶつけたときの外傷は、ほとんどの場合すぐにわかります。筋肉や骨の老化でも背部痛が起きます。
高齢になると、骨粗鬆症が生じ、骨がもろくなります。女性では閉経後に骨の形成・維持に関わるホルモンの分泌が減少して骨粗鬆症になりやすくなります。

◆見えにくい

眼下の病気では、まず白内障と緑内障が考えられます。白内障は細かいものが見えにくくなり、なんとなく全体がぼやけて見えるようになります。
緑内障は、視力低下のほかに、目の痛みや頭痛を伴う事が多く、電灯などを見たときに虹がかかったように見えることもあります。
そのほかに、高血圧や糖尿病などによる眼底出血が原因になっている場合や、網膜症などの網膜の異常で見えにくくなることもあります。
視力の低下には、急激に進行する場合や、ゆっくり進行する場合があります。急激に進行する場合は、
失明の危険性が高く、また重い病気の可能性が高いので、早めの受診で治療を受けることが大切です。
眼科の病気以外で多いのが、脳卒中による視力障害です。脳の障害が起きた場所によって、上下左右の一部だけが、見えなくなるのが特徴です。
ときにはものが二重にダブって見えたり、ゆがんで見えたりすることもあります。

◆聞こえにくい

難聴には、伝音難聴と感音難聴があります。前者は外耳道や中耳が物理的にふさがれて音が伝わらなくタイプ。
後者は内耳や聴神経の障害により音を感じられなくなるものがあります。高齢者の多くは老人性の感音性難聴です。
老人性の難聴は、加齢によって耳の組織に弾力性が失われ、音波に対する反応が鈍くなって起こります。
老人性難聴は、まず高い音が聞きづらくなります。しだいに低い音も聞こえなくなります。
人の言葉は聞こえにくくなりますが、声の大きさは変わらずに聞こえます。難聴がそれほど進行していない方には、低めの声でゆっくり話しかければ聞こえるようです。
伝音難聴は、耳あかが溜まって、内耳まで音が聞こえなくなるケースです。耳あかが固まり取れにくくなったときには、綿棒にアルコールを浸して耳あかを柔らかくすれば
取り除けます。軽度の難聴で、熱や痛みがある場合には、滲出性内耳炎が疑われます。耳鼻科で適切な治療で聞こえるようになります。

◆帯下(おりもの)

帯下が閉経期を過ぎた高齢者にみられる場合は、膣などになんらかの感染が生じた可能性があります。
におい、色、血が混じってないか、かゆみをともなうかなど注意が必要です。
高齢者に最も多いのは、老人性膣炎です。女性ホルモンの分泌低下で、膣の自浄作用が弱まり細菌感染を起こします。
黄色味を帯びた膿性のおりものが増え、悪臭や血が混じることがあります。
ほかにも外陰部の不快感や排尿困難、尿失禁などをともなうことがあります。
そのほか、トリコモナス膣炎でも薄黄色のおりものがみられ、かゆみや悪臭をともないます。
粘り気のある黄色のおりものの場合には、子宮膣部びらんなどが考えられます。おりものが白っぽいとカンジタ膣炎が疑われます。外陰部にかゆみを生じるのが特徴です。
おりものに血が混じった場合には、子宮がんの可能性を考えておく必要があります。
ほかの病気でもおりものに血が混じることがありますが、がんの場合には、早期発見が大切です。婦人科で調べてもらいましょう。